ろっかーの中

ちょっぴりオタクでちょっぴりバンギャなアングラ乙女の日記

落語漫画の次は歌舞伎っしょ…(カブキブ!)

前回(「落語と心中するんだって」 - ろっかーの中)は、落語を題材にした漫画「昭和元禄落語心中」をご紹介したのですが、今回はタイトル通り、落語漫画の次は歌舞伎っしょってことで、歌舞伎を題材にした書物をレビューのようにご紹介したいなと思います!!

 

その名も……

 

 

カブキブ!

 

カブキブ!  1 (角川文庫)

カブキブ! 1 (角川文庫)

 

 

榎田ユウリ”さんの“カブキブ!

 

これまた面白いんだなぁ。

前回紹介した落語心中はどちらかというと、落語が好きな人に向けて落語を楽しませる漫画なのですが、カブキブ!は歌舞伎に興味がない人に歌舞伎を楽しんでもらう小説といったところでしょうか。

 

カブキブ!の主人公“来栖 黒悟(くるす くろご)”は歌舞伎が好きなだけであって、歌舞伎役者ではない。

では何故、歌舞伎役者でもない彼が主人公なのか?というところ。

 

カブキブ…

 

かぶきぶ…

 

歌舞伎部

 

そう、学園物であり、尚且、歌舞伎が好きな主人公によって立ち上げられた部活動のお話なのです!!

だから、歌舞伎の“プロ”によるサクセスストーリーとは違います。学生時代にしか打ち込めない青春。そこがまた見所。

 

本編では、歌舞伎にまったく興味がない学校の生徒を相手に歌舞伎を楽しんでもらうわけですから、勿論、全てが上手くいくわけもない。ましてや、“プロ”でもない“素人”の歌舞伎

そんな彼らが、歌舞伎に関心のない人達へ、どれだけ歌舞伎の素晴らしさを伝えるか奮闘する姿、成長する姿を見ることができます!!

 

「ただの素人が奮闘して、歌舞伎を頑張るお話か…」と思うかもしれませんが、そんなことはない。

 

歌舞伎が好きな人だって勿論楽しめます!!!!

 

カブキブを読んで、実際に歌舞伎を観に行きたくなるような…そんな面白さがありますし、素人だからこそできる、本来の歌舞伎では考えられないような歌舞伎の魅せ方に新鮮な気持ちで歌舞伎を楽しむことができます。

少しだけ歌舞伎をかじったことがある私でさえ、「え、それを歌舞伎って呼んでもいいの!?」なんて思ったりする魅せ方もありました(笑)

 

また、歌舞伎が分からない人にも易しいことに、作中で取り上げられた歌舞伎の題目や役柄、大まかなあらすじは“簡単に”説明書きされているのです…!!!!

これなら、歌舞伎本来の醍醐味を損なわずに、頭の中にストーリーが入ってくる。歌舞伎分からなくても読めちゃう。すごーい。

 

つまり…カブキブを読むだけで、“歌舞伎=敷居が高い”という概念を少しでも無くしていけるかもしれない……!!

実は、この小説の主人公もそのような考え方で、「歌舞伎はこんなにも面白いのに」と思う反面、「現実問題、お金を払ってまで歌舞伎を観に行く人なんている?テレビのNHK辺りで歌舞伎を放映していたってリモコンでチャンネル変えるじゃん…」といった、敷居の高さによって感じる歌舞伎の壁に悩んでいるのです。

この物語に限った話ではなくて、例えば、街中で「今、私たちが暮らしている中に歌舞伎が日常的に組み込まれているか?」と問う人がいたとしたら、まず、「ない」と答える人が大方占めているだろう。私も「ない」と答えます。

そして、この小説…この物語の主人公は「そんな人達でも、歌舞伎って楽しめるんだよ!!」ってことを伝えてくる。

だから、登場人物達だけではなくて、現実世界の私達にも歌舞伎の面白さを伝えようとしてくるんです(笑)

新しい試みだなぁ…と、感じました。

 

 

どうですか?少しばかり興味湧きません?

 

 

では、ここから、少しばかり興味が沸いた人がいる…前提で、主要人物を紹介してみたいと思います。

 

来栖 黒子(くるす くろご)

…通称クロ。高校一年。元おじいちゃんっ子で、その影響で歌舞伎に興味を持つ。おじいちゃんっ子の理由は読んでからのお楽しみ。

 

阿久津 新(あくつ しん)

…音痴な自称ロッカー。高校一年。歌舞伎の経験がある。何故、歌舞伎の経験があるかは読んでからのお楽しみ。

 

浅葱(あさぎ かおる)

…長身美麗。高校二年。演劇部のスターで王子様的存在。王子様…というのにも語弊があるのですが、それも読んでからのお楽しみ。

 

丹羽 花満(にわ はなみち)

…体つきが厳つい。高校二年。日本舞踊・藤若流師範の息子で名取。体つきが厳ついのに対し、中身は…読んでからのお楽しみ。

 

村瀬 とんぼ(むらせ とんぼ)

…クロの親友。高校一年。PCで音楽や動画を創り出す天才肌。クロの理解者。

 

蛯原 仁(えびはら じん)

…正統派な美形。高校一年。梨園の名家・白銀屋の御曹司。素人の歌舞伎が許せない

 

蛇ノ目 丸子(じゃのめ まるこ)

…新の幼馴染み。コスプレイヤーに神と呼ばれるほど、衣装作りの腕を持っている。

 

遠見 連(とおみ つらね)

…顧問。歌舞伎は初心者だけれど、部活動を学校に説得させる為に一役買っている。それには先生のtあああああ…読んでからのお楽しみ。

 

 

読んでからのお楽しみが多すぎる…しかし、それだけ読み応えがあるってことです(笑)

学校生活の話だけではなく、それぞれの登場人物にストーリーがあるので、キャラクター描写には退屈せずに読めると思います。

 

また、薄々気付いている方もいるかもしれませんが、メインキャラの名前は歌舞伎用語をもじっています!!!!

そこにキーポイントが隠されていたりするので、読み進めていくにつれて「なるほど」と思う節もあるでしょう…!!と、伏線を張っておきますね。

 

 

 

 

さて、そんなカブキブ!は今のところ、3巻で完結しております。

 

……ん?今のところ?

 

そうですね。今のところ。

 

実は、カブキブ!の4巻は売上次第で発売されるかされないか決まる…という、なんともシビアなお話(笑)

しかも、3巻の終わり方が、彼らの今後を想像させるような…!!これは、新たな章が始まるんですよね?と言いたくなるような終わり方。

 

うーん、気になる。続きを読みたい。いや…でも、このような終わり方をする本は今までにも沢山あった。私の好きな漫画、モノクロームファクターもこんな終わり方だ…。なんて、色々と考えてしまったくらいには、続きが読みたくなる作品。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし

 

 

 

 

 

なんと

 

 

 

 

 

4巻……いけそうな感じだ!!

 

 

先生いぃぃぃぃぃぃいいいいヽ(;▽;)ノ

 

 

2014年10月15日に榎田ユウリさんがツイッターにて1、2巻の重版がかかったという報告と、シリーズ継続の線が濃厚、そして、榎田カイリさんがプロットを作り、それが会議に通れば正式決定とのこと……!!

なんて朗報!!!!これは是非とも正式決定していただきたい!!!!!!

 

だから、4巻が発売される前に、もっと多くの人にカブキブ!を知っていただきたいです。

この記事を読んで、少しでも興味を持ってくれた方がいたらいいな、と。

 

 

そして、ここからは私の勝手な話で、本題からは逸れてしまうけれど…(カブキブ関係ないので飛ばしておっけー)

 

 

 

落語心中に引き続き、なかなか日本の伝統芸能に触れる機会がない現代社会の中で、少しでもいいから“和”の心を取り入れると、心持ち変わると思うのね。

やっぱり、今も残っている伝統芸能は、それだけ多くの人に大切にされてきたものだから、これからも継続していくべきだと思うわけ。

今となっては落語だって歌舞伎だって、現代風にアレンジされていたり、極端な話、「お茶の間で見たことがなくても、知らない人はいないんじゃないの?」って思う“笑点”も、昭和から平成にかけて進化し続けながら愛されている。

そう考えると、過去には自分から出向かなければ観ることができなかった歌舞伎や落語が、TVや本や音源…と形を変えて、自分さえ目を向ければ意外と身近に“形は違えど”、昔の娯楽がゴロゴロと転がっていたりする。

それが音楽だったり、本だったり…所謂、“趣味”に含まれる部分にも通じてくるのでは?と思いました。

前回、今回と紹介させていただいた“落語心中”と“カブキブ!”は、まさしく“それ”で、身近にある書物で伝統芸能を感じることができるツールであって、いわば疑似体験のようなものなのかなぁと感じたり。

また、落語心中やカブキブ!の場合は“共感できる”物語が作用して、落語や歌舞伎を観ているように錯覚してしまうのです。

そこが、両作品共に私の好きな部分でもあります(笑)

 

 

 

では……そろそろ、本題に戻ります。

 

今のところ、1~3巻が発売されていますが、カブキブは一気読みできます。

てか、一気読みしたくなります

それもそのはず、カブキブの1巻、2巻共に、終盤になってから「さぁ、ここからだ」と言わんばかりに部活動し始める(笑)

読み手としては、「よっしゃ、やっと歌舞伎が見れ…あ、終わった?」となるような感じ。だから、早く続きが読みたい~となってしまい、すぐに次の巻に手を伸ばす。結果、一日もかからずに読めちゃうくらい、サクッといける。

だからといって、内容が薄いというわけでもなく、読み終えたからこそ分かった知識で、もう一度読み返してみたくなるような要素もある。

 

もし、カブキブのご購入を考えている方で、「まずは試しに1巻」なんて1巻だけ買うと、むず痒くてたまらなくなりますよ!!!!

 

買って後悔するとしたら、なんで今までこれ読んでなかったんだろうってことくらいだと思いますので

 

 

・王道な青春が好き

 

・歌舞伎にちょっと興味ある

 

・手軽に読めるものを探しているけれど、内容が薄いものは好きではない

 

 

という方には、自信を持ってオススメします。

角川文庫ということもあり、活字だらけはちょっと…な理由で普段ラノベを読んでいる方でも、苦悩することなく読めるかと思います。

また、個人差はあるかと思いますが、会話文が多めかなとも感じるので、手軽に読めるといった感じです。でも、そこそこに内容があるので、それが苦にはなりませんでした。

ちなみに、カブキブに恋愛要素は入ってこないので、「青春には恋愛がつきものでしょ!!」と結びつけている方にはあまりオススメしません(笑)

普通に、“一つの目標に向かって皆で打ち込む青春”を楽しむ作品と捉えた方がいいかも。

 

少しでも“カブキブ!”を買う参考になれば嬉しいです。

 

では。天田でした。

 

 

 

 

カブキブ!  1 (角川文庫)

カブキブ! 1 (角川文庫)

 

 

 

カブキブ!  2 (角川文庫)

カブキブ! 2 (角川文庫)

 

 

 

カブキブ! (3) (角川文庫)

カブキブ! (3) (角川文庫)